Project No.10(2001年8月10日公開)

「JZX71にEVCを装着しろ!」
〜奥が狭いエンジンルームとの戦い〜

 JZX71のパワーに不満があるわけではありませんでしたが、やはりターボ車にはブーストコントローラーは必須だろうと思いつけてみました。
今回装着したのは、HKSのEVC3です。
機械式のブーストコントローラーより電気式の物の方が良かったのと、ダイヤルとボタン4つというのもなかなかシンプルで使いやすいという理由でEVCにしましたが、EVCProはあまりにも高価ですし、そこまで使いこなすのも面倒ですが、EVCezになると機械式ブーストコントローラーとあまり変わらないのでEVC3にしておきました。
 購入は中古品をk-jza80さんに譲っていただきました、ありがとうございました<(_ _)>
 取り付けにあたって必要なものを揃えなければなりません、ツインターボ車には通常よりもホースが余分に必要になりますのでホース1m×2と三つ又をもう一つ揃えます。
通常ブーストコントローラーはタービンとアクチュエーターの間に配管しますが、ツインターボ車の場合は、まず二つのタービンに付いているアクチュエーター同士とタービン同士をそれぞれつ なぎ、それぞれの間に三つ又を入れてEVCを間に配置します。
 JZX71のエンジンルームはかなり狭いので配管が非常に大変でした(^^;
エアクリーナーからタービンまでの吸気側のパイプはほぼ全バラシが必要だと思います、私は最小限の取り外しで装着しましたが、それでもリヤ側タービンの吸気パイプははずしました、分かりづらいかもしれませんが(3)の画像がリヤ側タービンを車体の下から見た図です、赤い矢印がある部分のボルトをはずしてリヤ側タービンのインテークパイプをいったん取り外しました。
このボルトはやや長い物が使われていて、後方のバルクヘッドまでの隙間が少ないので取り外しは非常に難しいです、ほとんど知恵の輪状態になってしまいます(^^;
しかもここにはガスケットが入っているので装着する時にはガスケットを入れるのにかなり苦労します、一度ガスケットを接着剤でパイプに固定したほうが良いかもしれません。
 次にバルブユニットの取り付けですが、私の場合は右ストラットタワー後方に取り付けました、ここは通常GX71ではなにも付かない場所で、オートドライブ(クルコ ン)のオプションが付いていれば、オートドライブ用のアクチュエーターが付く場所だと思います。
JZX71の場合はラジエーターのリザーバータンクが付いてましたのでタンクにタイラップで固定してあります、これは機会があればちゃんとしたステーを作って固定することにします。
 パイピングは、元々タービンとアクチュエーターの間をつないでいたパイプ2本をリヤ側タービンとアクチュエーターにつなぎそれぞれ三つ又をつないでEVCのユニットに配管してあります。
この方がパイプを無駄に使わなくて済むので良いかと思います。
ちなみに、インマニから拾う負圧はEVCについていたパイプと三つ又で配管しました。 このパイピングだとEVCについていたパイプと三つ又を活用すれば、ツインターボでも1メートルのパイプを2本と三つ又を一つ余分に購入するだけで装着ができると思います。
 EVCのエンジン側のバルブユニットと室内のコントロールユニットとの配線はバルクヘッドにブースト計用のパイプなどを通しているゴムキャップがありましたのでそこを一緒に通しました。
このときEVCのカプラーがこの穴に通らなかったのでいったんカプラーから8本の線を抜いて穴を通してから室内でカプラーにつけ直しました、千枚通しのような物があればできるのでさほど問題はないと思います。
さらに、以前見つけてあったイグニンション電源(キーがONで12Vが通電する線)に配線して完了です。
 装着後まずは、Loブーストモード0.9kg/cm2、Hiブーストモード1.0kg/cm2、スクランブルブーストを1.1kg/cm2にしてみました。
EVC3には自己学習機能があるので走れば走るほど設定値に近づいてくれるはずです。
当初スクランブルブーストをかけると手持ちのブースト計で1.3kg/cm2くらいを差したことがあるのでそれ以来怖くてスクランブルブーストは使ってません、まぁECUのマップが同時に書き変わる訳でもないのでスクランブルブーストはあまり意味もないですしね(^^;
EVC本体でもデジタルでブーストを表示していますが、手持ちのブースト計よりもやや低い数値を差しているような気がしました、ブリッツのブースト計がずれているのかもしれません。
走った感じでは、電気式ブーストコントローラなのでブーストの立ち上がりが少しは良くなるかと思っていたのですがこちらは変わりませんでした、1JZ-GTEのツインターボは低い回転数から加速を始めると0.5kg/cm2くらいまでは割とゆっくりブーストが立ち上がってそこから一気にフルブーストまで掛かるようなエンジンなので変化も分かりづらいのかもしれません。
しかしフル加速時や追い越し加速などは今までと加速感がだいぶ違います、追い越しもさらに楽になったと思います。
 ECUまで現車に合わせてセッティングしたわけではないのでEVCをつけただけでは驚くほどの違いは感じられないかもしれませんが、追い越し加速などはかなり良くなったように感じました、EVC単体では過大な期待はできませんが是非つけておきたい一品です。



◆(1)EVC3 ◆(2)EVCバルブユニット ◆(3)リヤ側タービン

◆(4)フロント側タービンEVCパイピング
※写真をクリックすると、拡大写 真が表示されます。

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